こんにちは、パラーツの鈴木です。
本日は、マルチ・アイデンティティという概念に触れノイズを祓う拠点について説明いたします。固定化された役割や一元的な評価に縛られ、心の疲弊を抱えてしまうワーカーが多いと思います。私たちが真に必要としているのは、単なる作業効率を高めるオフィスではなく、人間の尊厳を守り、高い士気を静かに充填する「聖域(拠点)」ではないでしょうか。
まえがき
本稿では、小泉八雲の「マルチ・アイデンティティ」という柔軟な生き方を紐解きながら、「普請精神」と「幾何学の骨組み」を融合した新しいワークプレイスのあり方を提示いたします。
小泉八雲の「カメレオンの至誠」と本質の探求
一般的な組織や近代社会は、人間の一元的な役割(単一の肩書や固定された空間)の中に閉じ込めがちです。しかし、小泉八雲が示した「マルチ・アイデンティティ」とは、一貫性がないフラフラした態度ではなく、「一つのドグマやプライドに固執せず、常に本質(Why)と相手の立場に寄り添って自らを変容させる(シラス)」という極めて高度な自律と至誠の姿勢でした。
建築を志し、建築学の中でどの分野を専門とするかという一元的な専門性に閉じこもるのではなく、本質(Why)を問い続けた結果として、建築構法を選択し、広範な範囲をカバーする建築構法でも、「なぜ建築・ワークプレイスを造るのか?」という純粋な問いの本質(Why)に出会えないため、古典哲学、日本の歴史、ものづくり経営学、和算など、そしてAIとの共創へと専門という垣根を超えて探求してきたのは、マルチ・アイデンティティを体感しながらの本質(Why)の探求であると感じています。
多様な仮面を脱ぎ捨て自らの本質(士気)を取り戻す「聖域」システム
ワーカーが現代の過酷な現場や複雑な人間関係で戦うためには、その場面に応じた多様な仮面(マルチ・アイデンティティ)を使いこなすしなやかさが必要になります。
オフィスやワークプレイスにおける「聖域」とは、単なる作業スペースではなく、「外の世界でのノイズや緊張から心を護り、自らの軸(本質)へと立ち戻って背筋を伸ばし、明日への高い士気を養うための『心の拠点(結界)』」でなければなりません。
多様なチャンネル(異文化・多様な役割)を持ちながら生きるワーカーを支える空間」、たとえば、手仕事や幾何学の美、和気が満ちている空間など、立ち入る人間が背筋を伸ばし、内なる士気(仏性・至誠)を肌感覚として呼び起こす「安堵の空間」が必要です。
「普請精神(関係性)」×「和算・幾何学(骨組み)」×「マルチ・アイデンティティ(多様性)」の統合
至誠のマネジメントの13~15で説いてきた先達の史観と幾何学思想、そして「建築構法と日本の至誠が織りなす安心と安堵の空間」の総括として、これまでの探求がひとつの「型」として結実します。
●空間の骨組み(ハード)
白銀比や幾何学(和算)に基づく、無駄がなく心が安らぐ物理的結界。
●関係性の美学(ソフト)
互いの多様性と自律を認め合う「普請精神(和気・シラス)」。
●人間のマインド(生き方)
一元的な固定観念を捨て、本質を求めて柔軟に変容する「マルチ・アイデンティティ」。
この統合により、ワークプレイスは真の『心の拠点(パラーツが目指す聖域)』となる。
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パラーツ計画技術研究所 知の構法構築家 鈴木邦彦
