こんにちは、パラーツの鈴木です。本日は、ドラッカーの「事業の目標」について説明いたします。
はじめに
ドラッカーの事業の目標数値についての考え方についてです。一般には、前年度の数値から想定して、今期の売上と利益の額を設定して、それを達成するための施策をブレイクダウンすると考えがちですが、ドラッカーの事業の目標の考え方は、それを否定するところからはじまります。
客観的にみる事業の目標設定方法が分かります。
中川先生のビジネス研究で詳しく説明してくれていますので、参考としてください。
参考講義:中川先生と読むピーター・ドラッカー 4.事業の目標
(講師:中川先生)
●前提
・事業の目標は、最大化を追究するのではなく最適化を選ぶべき。
・経営資源目標⇒オペレーション目標⇒イノベーション目標⇒マーケティング目標⇒利益。
●ゴールであり、手段としての利益目標
・経営資源目標からマーケティング目標までの課題をクリアした上での利益目標。
・利益は、ゴールではなく費用。
●マーケティング目標
・まずマーケティング上のパフォーマンスを設定すべき。
・お客様にどのような商品とサービスを届けていたのか?
・どのような市場を狙っていくのか?
●イノベーション目標
・商品の競争力をもって、マーケティングパフォーマンスを実現すべき。
・製品イノベーションの実現度合い。
・サービスイノベーションの実現度合い。
・プロセスイノベーションの実現度合い。
●オペレーション目標
・オペレーション上の能力の目標もきちんと据える。
・生産性。
・社会的責任。
●経営資源目標
・イノベーションの土台となっているのは、経営資源。
・人材(採用・育成・配置)、物的資源、資本。
・これらをパフォーマンス指標としてしっかりと管理することが大切。
参考動画:中川先生と読むドラッカーの「マネジメント 4.事業の目標」
考察
市場に潤沢なニーズがあり、競合がいないブルーオーシャン、または、レッドオーシャンでも充分な競争力がある商品・サービスであれば、ドラッカーの指摘のような積上げが必要ではない場合もあるかもしれませんが、長続きはしないと思います。
パラーツの事業内容は技術で、技術は常に成果の積み上げをしていますので、このような事業の目標設定は、たいへん共感できます。
まとめ
base 事業はしっかりと積上げるもの
経営資源、オペレーション、イノベーション、マーケティングと積み上げていく事業は、社会に役立つ強い事業になると思いますので、参考にしてください。
参考図書等
参考図書 P.F.ドラッカー:【エッセンシャル版】マネジメント 基本と原則 ダイヤモンド社 2011.04.11