こんにちは、パラーツの鈴木です。本日は、学問のすゝめ・役に立つ学問について説明致します。
はじめに
学問と言われても、今まで学んできた勉強と何が違いのか、良く分からないかもしれないため、「学問のすゝめ」の説明の解説に加えて、教育の第一人者の動画を参考にして説明したいと思います。
役に立つ学問とは?
普通の生活に役に立つ実学
●原文(福沢諭吉著・学問のすゝめより)
されば今、かかる実なき学問はまず次にし、もっぱら勤すべきは人間普通日用に近き実学なり。譬(たと)えば、いろは四十七文字を習い、手紙の文言(もんごん)、帳合いの仕方、算盤(そろばん)の稽古、天秤(てんびん)の取扱い等を心得、なおまた進んで学ぶべき箇条はなはだ多し。
●現代語訳(齋藤孝訳・現代語訳学問のすすめより)
(これは当然のことだ。こうした学問が実用に役立たず、日常生活に使えないあかしであるからだ。)
そうだとすれば、いま、こうした実用性のない学問はとりあえず後回しにし、一所懸命にやるべきことは、普通の生活に役に立つ実学である。たとえば、いとは四十七文字を習って、手紙の言葉や帳簿の付け方、そろばんの稽古や天秤の取り扱い方などを身につけることをはじめとして、学ぶことは非常に多い。
⇒実用性のない学問は後回しにして、普通の生活に役立つ実学として学問を行うべき。
実学の例
●原文(福沢諭吉著・学問のすゝめより)
・地理学とは日本国中はもちろん世界万国の風土案内なり。
・究理学とは天地万物の性質を見て、その働きを知る学問なり。
・歴史とは年代記のくわしきものにて万国古今の有様を詮索する書物なり。
・経済学とは一身一家の世帯より天下の世帯を説きたるものなり。
・修身学とは身の行ないを修め、人に交わり、この世を渡るげき天然の道理を述べたもの。
●現代語訳(齋藤孝訳・現代語訳学問のすすめより)
・地理学とは、日本国中だけでなく、世界中の国々の風土を案内してくれるもの。
・物理学というのは、この宇宙のすべての性質を見て、その働きを知る学問である。
・歴史学とは、年代記を詳しくしたもので世界の歴史のようすを研究するもの。
・経済学というのは、個人や一つの家庭の家計から世の中全体の会計までを説明するもの。
・修身学とは、行動の仕方を学び、人との交わり方や世界での振るまうべき自然の「道理(倫理)」を述べたもの。
・実学の例は、それを学ぶことによって、実生活に役立ち、社会貢献もできる学問です。
参考動画
藤井聡さんによる説明
参考動画 藤井聡:9割が知らない「天は人の上に人を造らず」の本当の意味とは?
・通り一遍の教養は学問でも何でもない、それは学問をするための基礎技術にすぎない。
・毎日おこなっている活動を支援できる学だけが、真の学問。
学問とお勉強・受験勉強との違い(川田拓矢語録より)
参考動画 川田拓矢:学問とは?(お勉強、受験勉強との違い)
・勉強:義務(英・数・国・理・社)、知識が断片的で表層的なつまみ食い。
・学問:その事柄に対して深い関心と愛情を抱いていて、深い一本の井戸を掘るイメージ。
考察
私が、今までに十数年の学びを行なって来て気づくことは、以下です。
①勉強の延長かもしれないが、興味のある分野周辺の表層をつまみ食いして、自分が本当に関心が持てる分野を見つけて辿りつくことが重要。
②関心を持った分野が、自分・周り・社会の役に立つ内容であることが重要。
③関心を持つ分野を決めたら、何があってもブレないことが重要。
まとめ
base 実学をイメージする
藤井聡さんの説明による「毎日おこなっている活動を支援できる学」がポイントだと思います。
それぞれの分野で「自分の学問」をイメージすることが大事だと思います。
参考文献等
参考文献 福沢諭吉:学問のすすめ 青空文庫 2012.06.18
参考文献 福澤諭吉・斎藤孝:現代語訳学問のすすめ ちくま書房 2011.03.25