こんにちは、パラーツの鈴木です。本日は、「法解釈」について説明いたします。
はじめに
ワークプレイスの設計・施工(生産)に携わる方は、大学等で建築を専門で学んでいなく、デザインを専攻して学ばれてきた方も多いと思います。デザイン分野から建築の世界に入ると、法解釈は、難しく感じてしまうかもしれません。法解釈の原則を書きましたので参考として頂けると幸いです。なお、関連する法の目的と特徴については、別の記事コンテンツにまとめています。
〇法の目的と特徴:「法とは?・目的と特徴」
解釈とは?
一般的な解釈の意味
一般的には、以下のような意味です。
言葉や文章の意味や内容を解きほぐして、内容を明らかにすること。
ある事象や文言などが持つ意味や意図を理解し、明確にすること。
法的な解釈
法解釈での「解釈」の意味は、以下のようになります。
条文の意味を明晰(明らかではっきりしていること)化すること。
条文の意味を明確にしてその内容が動かないように定めること。
簡単に言うと、法規(定義は下記参照)に書かれている条文を明晰化して、その内容を決めることです。
*条文:法律文などの条項を箇条書きにした形式の文章のことです。
●法規・法律・規則・法令
法には、様々な種類の表現があるので、違いを示します。
・法規:法律と規則、特にその中で国民の権利・義務にかかわるもの。
・法律:社会秩序を維持するために強制される規範。
・規則:行為や事務手続きなどが、それに基づいて行われるように定めた事柄。
・法令:法律と命令。また条例や規則などを含めることもある
法学的な意味の解釈
前提
真理という意味での正しい解釈は存在しなく、妥当な解釈と正当な解釈が求められていす。
解釈技術
法解釈の解釈技術を決めるのは、その法規の適用される社会的事実をどう考慮すべきかという実質的判断があり、それを法規から理由づけるのに適する解釈方法が選択されることになります。
・文理解釈と論理解釈
・拡張解釈と縮小解釈
・類推解釈と反対解釈
建築関連法規の解釈について
建築基準法や消防法等の法解釈は、その法規の成り立ち、その法規が目指している意図、法規の実際の運用事例等を把握して上で、建築士の常識の範囲内で法解釈すべきと思います。どのような案件でも、その用途・規模・ビル等の場所の状況により、必要な法的チェックと手続きが必要となります。
建築関連法規の目的は以下で比較していますので、参考としてください。
〇建築関連法規・法の目的:「建築関連法規・法の目的」
考察
私は、幅がある法解釈の範囲内で内容を定めて、後々に、いつでも法解釈の根拠となる根拠条文を示して「説明できるようにしておく」ことが大切であると考えています。「説明できるようにしておく」は別の記事コンテンツがありますので参考としてください。
○説明責任を果たす:「説明できるようにしておく」
まとめ
base 解釈の範囲とは?
解釈の幅とは、社会秩序を保つために制定された条文の意味を明確にする時の内容の幅です。条文に記されている意味の幅を踏まえて、最適な法解釈をする必要があります。