こんにちは、パラーツの鈴木です。
本日は、お金の「大人のたしなみ」について説明したいと思います。
はじめに
ビジネスをやっていると、お金のそもそもの意味を考えることがなくなってしまうのではないかと感じてしまい、良くないことだと思っています。私は、信用(実績等)と信頼(考え方等)を基にした「対価」の考え方をしっかりと意識する事が必要ではないかと感じていて、その根拠を中山智香子の「大人のためのお金学」から学びましたので、お伝えいたします。
対価とは
辞書で調べると、
「商品や労務を提供して受け取る報酬(金銭等)で、物品やサービスが対価の場合もある」です。
⇒商品やサービスと交換される同価値の報酬ということだと解釈しています。
お金の起源説
「大人のためのお金学」によると、お金の起源説という歴史から、お金を使うようになった背景が説明されています。
物々交換説(ニーズ&ウォンツ)
今まで、お金の起源説として有力とされてきた「物々交換説」は、ある経済学者たちが説明しているだけで、その根拠となる証拠は何も見つかっていないそうです。
借用証書説
デヴィッド・グレーバーの「負積論」で提唱されている説で、紀元前3500年前のメソポタミア、会計業務の記録が見つかったことで生まれた説です。「貸し借り」の約束の借用証書がお金の起源という説です。
信用システムが先にある
物々交換からはじまって次第に信用システムが発展したわけではなく、先に信用取引があり、お金がなくても「借用証書(信用)」を使って支払いをしていたという説です。
「借用証書説」を用いたお金の起源説からの示唆で重要なことは、信頼関係です。
お金の歴史
19世紀後半から、お金をニーズ&ウォンツで考えはじめる
世界の動き
金本位制のはじまり
経済学の歴史のはじまりとされる1776年のアダム・スミスの国富論の約100年後の19世紀後半にお金のあり方が整い、グロバリゼーションと呼ばれる時代になり、金本位制がはじまった。
1870年頃から
資本主義が急速に推し進められ、市場の競争が激化した。
*金本位制:金属の「金」を基本とする貨幣制度。
*資本主義:少しでも多く儲けてお金を増やそうという考え方。
1914年〜
戦争や災害を含めると、これだけの災害等が起こっています。
●1914年〜1918年 第一次世界大戦
●1922年 世界ではじめての社会主義国・ソビエト建国
●1929年 世界恐慌
●1923年 関東大震災(日本)
●1939年〜1945年 第二次世界大戦
日本のお金制度
1871年
明治新政府が新貨条令を発布し、それまでの藩毎の藩札から、日本のお金を「円・銭・厘」に統一した。
1890年
日本も金本位制を採用した。
警鐘
金融リテラシーへの警鐘
2022年4月以降、中学校や高校で、金融教育(金融リテラシー)がはじまり、その教育内容に「おかんをを上手に貯めて賢く増やす・上手にお金を増やそう」というおカネ主義的な内容に、著者の中山智香子さんは警鐘を鳴らされています。
*リテラシー:ここでは、金融に関する知識や理解力のこと。
関連
吉野敏明さんのYouTubeは、良く見させて頂いて学んでいますが、関連する動画がありましたのでリンクを貼っておきます。黒のお金を赤のお金(自分で苦労して稼いだお金)と意識して、絶対に不正をしない心構えで活動する。
経営者感覚としての心構えを具体的に説明して頂いていますので、参考にして頂けると幸いです。
参考動画:吉野敏明さん「そのお金、色がついてますよ!」お金とは何なのか?お金の本質に迫る
考察
お金は、人生を楽しく過ごす時に欠かせない道具で、収入は社会からの評価といわれているのでモチベーションにも繋がるものですが、適切な状態を見極めることがとても難しいです。
ただ、「お金の根底には人間関係があるのだから、お金という大切な物を媒体として相手と共にあろうとする事が大切」という示唆には共感できました。
まとめ
base 労務の成果にコミット
商品の価値は需給バランスで決まってくるが、労務は、信用(実績等)と信頼(考え方等)を基にしているのであるから、「労務の提供」ではなく「労務による成果の提供」だと思っています。
*成果:あることを成し遂げて得られた良い結果です。
参考文献等
参考文献 中山智香子:学びのきほん 大人のためのお金学 NHK出版 2023.07.31