こんにちは、パラーツの鈴木です。
本日は、ものづくり経営学の基本中の基本である「良い設計の良い流れ」について説明いたします。
はじめに
私が、ものづくり経営学や「良い設計の良い流れ」と出合ったのは、参考図書の「建築ものづくり論」です。この書籍は、経営学・経済学が専門の藤本隆宏先生他と建築構法学を専門とする野城智也先生・安藤正雄先生による文理混合チームで執筆されたものです。
私が、建築構法や建築生産という枠を超えて、例えばトヨタ生産方式等の製造業の生産効率化等を学びたいと思っていた時でした。製造業、建築業、サービス業等、業界別ではなく、どの産業にも共通して活用できる考え方を学べて、たいへん有難かったです。
藤本隆宏先生の分かりやすい動画を見つけましたので、紹介いたします。
参考講義:良い設計の良い流れ~設計情報からものづくりを見る~
(講師:藤本隆宏先生)
●ものづくりとは?
・設計者の想いをものに作り込むこと。
・付加価値(経済学的)・設計情報(工学的)の流れ。
(付加価値は設計情報に宿る)
・良いものづくり=良い設計の良い流れをつくること。
●現場・現場で重要なこと
・会社の中の機能で、付加価値が流れている現場。
・全体の流れを分析してみる。
・✕部分最適、〇全体最適
●設計とは?
・お客様へ提供することで、お客様にちょっと良くなって頂けるもの。
●お客様ニーズの翻訳(ニーズをぼんやり転写)
①お客様のニーズ
②コンセプトを作る
③基本設計へ翻訳
④機能設計から構造設計へ翻訳
⑤工程設計へ翻訳
●生産とは?
・設計情報を媒体に転写すること。
(何かの媒体がないとお客様に届かない)
●消費とは?
・設計情報の構造から設計情報の機能を取り出すこと。
●産業・経済
・付加価値の大きな流れ。
参考動画:良い設計の良い流れ~設計情報からものづくりを見る~
考察
このものづくり経営学の考え方を学んで、ものづくり全体がシンプルに納得できるようになったことを覚えています。
私の専門の建築構法は「良い設計の基準」を探求する学問で、建築生産は「良い流れの具体的方法」を探求する学問と考えています。
私は、ワークプレイスは建築よりもワーカーの活動に近い分野と思っていますので、伝統や文化という人文科学的な要素が大切だと考えて、これらの内容も含めて、良い設計の基準を探求していきたいと考えています。
まとめ
base 全体最適を目指す
建築の分野は、ヒエラルキーが強い分野と感じていますが、フェアプレーを重んじる立場では、誰もが全体最適を目指す「機能」です。そのことをものづくり経営学から学びましょう。