こんにちは、パラーツの鈴木です。本日は、禅語の「自由」を紹介いたします。
はじめに
「自由」というと、「自分の意のままに振る舞うことができる」「勝手気まま」「わがまま」のような意味から、「法律の範囲内で許容される随意な行為」のような解釈がありますが、
禅語の「自由」の解釈を説明すると、その意味はぜんぜん違います。
大愚和尚さんの禅語についての動画も紹介いたしますので、参考としてください。
新自由主義のようなイズムにおける「自由」のイメージも紹介いたします。
同じ「自由」ですが、この乖離を感じてみてください。
禅語 自由
参考文献の「最後にあなたを救う禅語」では、
「自由」は、もともと仏教の言葉であると説明していただいています。
・自由とはすでに得たものに縛られないこと。
・自由とは他に由(よ)らず、自(みずから)に由(よ)ること。
・「これまでに得てきたお金やもの、神や他人といった自分の外にあるものに由(よ)るのではなく、自分の内側に由(よ)れる自分を育てなさい」というお釈迦様の教えです。
・自分の内側で起きている現象を見つめ、自分自身をその執着から解き放つこと、これが「自由」です。すべては自分次第、自分に由(よ)ることでだけ、自由を手にすることができる。これが仏教でいう「自由」の語源です。
関連 最後にあなたを救う「禅語」
大愚和尚さんの禅語についての解説をお聞きすると、禅語の価値が良く分かります。自由と解放です。
●禅語は、自分の可能性を広げ、自分を解放していくヒントとなる言葉
・物事は複雑ではなく簡単な事だと教えてくれて、混沌から自由になる。解放される。
参考動画:最後にあなたを救う「禅語」
イズムにおける自由
新自由主義(ネオリベラリズム) 参考:学びのきほん 大人のためのお金学
ネオリベラリズムとは、グローバル化する市場への国家の介入をなるべく少なくして民営化を進め、個人や企業の自由な選択に任せようとする思想。
投機の自由化を全面的に肯定した。
「人間はみんなおカネが欲しいのだから、面倒くさいことを抜きにして、欲望のままに自由に経済活用をしよう」とされた。
「そのほうが、市場がどんどん大きくなり、大きな儲けを出せる」とされた。
参考解説:安保闘争、新自由主義闘争
(表現者クライテリオン編集長・藤井聡さん)
参考動画:日本を守るために戦い抜いた藤井聡の師匠:森田実と西部邁とは?
関連 学問のすゝめの自由
別の記事コンテンツで、「自由」に対する福澤諭吉さんの考え方を説明してあります。
福澤諭吉・自由:「学問のすゝめ 分限ある自由を」
考察
大愚和尚さんに教えていただいて「自由」は仏語であり、普段使っている「自由」に対するイメージと異なっているように感じるかもしれません。勝手気ままでもわがままでも何でもなく、たいへん納得できる「自由」ですが、イズムにおける自由等は、その真逆で外にあるものに由(よ)り、執着して増やそうとしているように感じてしまいます。欲望に振り回されてはいけないと感じてしまいます。
まとめ
base 良い意味の自由を意識する
「自分の内側に由(よ)れる自分を育てる」を意識しましょう。
参考文献等
参考文献 大愚元勝:最後にあなたを救う禅語 扶桑社 2022.01.01
参考文献 中山智香子:学びのきほん 大人のためのお金学 NHK出版 2023.07.31