こんにちは、パラーツの鈴木です。
本日は、日本文化、特に「アイデンティティと根っこの大切さ」について説明いたします。
歴史を学び、日本文化の本質を掴む
歴史を学び、先達へ感謝する
私が、日本文化や日本の歴史を本格的に学びはじめたのは、40年近い実務経験の後半の15年〜20年前になります。ちょうど、クールジャパンといわれ日本の文化が見直されはじめた頃です。
私は、2008年に出版されたDiscover Japanで日本の魅力を学び、江戸時代を調べ、神仏霊場・巡拝の道を学び、さまざまな日本文化の過去と現在の魅力に触れているうちに、日本文化の価値に圧倒されました。歴史を学び、先達が遺してくれた遺産としての日本文化等を理解すると、先達に対し、ほんとうの意味で感謝できるようになります。少なくとも私はそうでした。
ポイントは、アイデンティティと根っこ
私がその頃に読んだ本、齋藤孝の「こんなに面白かった!ニッポンの伝統芸能」から、「アイデンティティを育み」、「根っこのある生き方すること」の大切さについて説明いたします。
なお、伝統と文化について下記の別の記事コンテンツを参照ください。
○伝統と文化:「伝統と文化・伝統文化と民俗文化財」
日本文化の本質
アイデンティティとは?
齋藤孝さんの「こんなに面白かった!ニッポンの伝統芸能」では、アイデンティテイの本質を以下のように説明されています。
「現代のさまざまな社会状況の中、誰もが不安感を抱えている中で、自分を肯定し充実した人生を送り幸福感を感じるためにはアイデンティティが必要とされ、アイデンティティとは、自分が自分であるという「一貫性」と、他者と本質的なものを共有しているという「共有感」から構成されている。」
自分が自分であるという「一貫性」だけでは自己肥大につながりかねないため、他者と本質を共有するということが最も大切だという示唆です。ほんとうに共感できました。
根っこのある生き方とは?
さらに、「日本文化を学び本質的なものを共有するとは、単なる知識を増やすだけでなく、日本文化を築いてくれた偉大な先達の「魂」を感じること。」という説明です。
日本語をしっかりと感じながら、自分たちのルーツである日本文化を知ることは、それぞれのルーツの最良の部分を味方につけ「根っこのある生き方」を志せる。
なるほどです!
批評家の若松英輔さんも「自分の人生の中で自分で何かをなすのではなく、他者(先達等)から何かを受け継ごうかと考えた時、自分たちに遺された「遺物(日本文化)」の豊かさに気づくのではないか」という、同じようなニュアンスをいわれています。ほんとうに共感できました。
関連
別の記事コンテンツで、日本文化の美を時代ごと紹介しています。現在、鎌倉までの記事コンテンツをアップしていますので参照ください。
○縄文時代の美:「縄文の美から学ぶ」
○弥生時代の美:「弥生の美から学ぶ」
○古墳時代の美:「古墳の美から学ぶ」
○飛鳥時代の美:「飛鳥の美から学ぶ」
○奈良時代の美:「奈良の美から学ぶ」
○平安時代の美:「平安の美から学ぶ」
○鎌倉時代の美:「鎌倉の美から学ぶ」
まとめ
base 先達と国土由来の文化に感謝
日本文化というと、伝統文化をイメージしてしまうかもしれませんが、過去から綿々続いてあるもの・時代に合わずに再構築されたもの・新たにはじまったものなど多様です。
私は、先達と国土由来の文化に感謝することからはじめると、自身のアイデンティティが見えてくるものだと感じています。
参考文献等
参考文献 齋藤孝:こんなに面白かった!「ニッポンの伝統芸能」 PHP 2011.07.22
参考文献 若松英輔:100分de名著 内村鑑三 代表的日本人 NHK出版 2016.01.01