こんにちは、パラーツの鈴木です。
本日は、原則に関連する内容について説明したいと思います。
原則とは?
「原則」に対応する英語を調べると、PrincipleやGeneral ruleですから、「一般的・ほとんどの場合に適用されるきまり」のような解釈です。
「事象などを成り立たせる最も基本的な法則」としての原理や、「一定の条件下で成立する普遍的な関係」といった法則のような、自然科学・物理学等の厳密な世界より、少しファジーなニュアンスです。
原則を大切にする構法
建築構法が、おおまかな原則を大切にすることは、この分野の成り立ちと歴史を感じると、素直に理解できる感覚があります。
明治以降、西洋建築を学び普及させようとする時、学びを深めるために、構造や設備等が専門分化されて研究等がされる中で、職能教育の時代の建築各部の定石を扱う「各部構法・一般構法」という専門分化されない学問がありました。建築構法はその流れです。
そして「建築のすべての特殊性を取り去った下地に、建築の造り方に原則を見いだす」というのが、科学(学問)としての建築構法と建築生産です。
経営学における基本と原則
原則を重んじる世界は他にもあります。ビジネス書の世界、P.F.ドラッカーのマネジメントなどを読もうとすると、表紙に「基本と原則」、裏表紙には「基本と原則に反するものは、例外なく・・・」という文章。P.F.ドラッカーに限らず、本来の経営学は社会性を重んじる訳ですから、基本と原則を重んじるのは必然だと感じています。
個人における原則
より良く生きて、社会や後世に対してより良い成果を出そうとした時に、その原則を示してくれているものは何か?、私は、主なものが仏教にあると感じています。
仏教の専門家から、ブッダのはじまりは「より良く生きるためのインストラクターのような存在」、「仏教は心の病院」という説明を受け、自分で調べてみて納得です。
しっかりと調べれば、自分に合う考え方・やり方はたくさんあります。仏教以外にも、先達の哲学者や思想家の考え方ややり方は参考になります。
ワークプレイスの原則
ワークプレイスに求められる原則は、以下の3つと考えています。 WEBの世界の原則もありますが、現段階ではWEBはより良く活用させて頂くツールに留めます。
1 ワークプレイスのリアルな空間のための原則:構法
2 経営のための原則:社会の機関としての企業の役割等の原則
3 個人の心と身体をセルフケアして行くための原則:仏教等
これらを駆使した世界観を「型」とするならば、感性の世界とより良いマッチングだと感じています。
まとめ
base おおまかな実践
建築現場での経験に限ってですが、原則を厳格に運用し過ぎると、実践との乖離ができて現場が硬直してマイナスの方向へ作用してしまう場合があります。実践を第一にしたバランスが重要だという、原則を最適に運用する場合の教えです。
参考文献等
参考文献 権藤智之・戸田譲:内田祥哉は語るp.288 鹿島出版会 2022.03.25
参考文献 ドラッカー・上田敦夫:マネジメント 基本と原則 ダイヤモンド社 2011.04.11