こんにちは、パラーツの鈴木です。本日は、国土学の考え方について「書籍:日本人は国土でできている」を参考にして説明いたします。
はじめに
以前の「伝統と文化・伝統文化と民俗文化財」というブログの伝統と文化へのイメージで、私は、無意識に「日本人として、日本の国土に生れ育って、毎日を無事に過ごせているにもかかわらず、伝統と文化についてどのようなイメージを抱いているでしょうか?(中略)」と書いていました。日本の伝統や文化、国土は切っても切り離せないという感覚があったからで、一般的な表現のように感じています。
先日、YouTubeで、表現者クライテリオンあるがままラジオを見ていたら、「国土学」を提唱されている大石久和さんの書籍が紹介されていました。この動画で、国土学という学問があることを知り、さっそく書籍を購入して学ばせていただきました。日本の現状を踏まえて、国土(インフラ)を整備することを提唱している本です。共感できる部分がたくさんありましたので、紹介いたします。
インフラを整えれば希望が見えてくる(書籍のポイント)
前提:
「インフラを整えれば、時代の流れ、歴史の流れそのものが根底から変わり、我が国の未来に燦然と明るい希望が立ち現れる」
「時代と歴史を規定するのは確かにインフラ、しかし、インフラをつくるのは、確かに一人ひ一人の人間の精神」
問い:
「一人一人の日本人の精神を動かさんとすること」
ポイント:態度(アティテュード)
課題・評価基準:
・私たちの国のインフラ整備の論理に貫かれている需要追随の考え方をあらためて、
例えば、以下のEUの例を参考にして、評価基準をあらためるべき。
①EU全体の経済成長に役立つのかどうかという評価
②EU全体の環境改善に役立つのかどうかという評価
③EU住民の公平性の拡大につながるかどうかという評価
示唆:
「態度変容型の計画論を行うでき」
「土木の世界は、人々の態度を軸にして物事を考えなればならない。」
「国民をどれだけ幸福にできるかという「基準」を中心に据える態度が、財政政策には必要であるということです。」
(「 」:日本人は国土でできているより)
●インフラを整えるというのは、インフラ不要論等を続けてきた現状をしっかり把握して、「態度」を基軸とした計画を立てて、国土を継続的に大切にしていくことと解釈しました。
参考動画:大石久和×藤井聡 国土が解き明かす日本人の謎
(講師:藤井聡さん)
・国土学を提唱されている大石久和さんとの対談本
・むかしの日本人は、国土のことをすごく大事にしていた。
・国土学の一番のポイント
①国土が、経済・産業・文化・伝統を支える。
②日本人の魂・精神と日本の心は、日本の国土によってできている。
・国土の環境によって育つこころがある。
・日本の経済等が良くない原因のひとつは、日本人の国土に対する態度と思う。
例)からだが病む⇒こころが病む
参考HP:書籍出版記念!大石久和×藤井聡 国土が解き明かす日本人の謎
考察
インフラの役割について、文化勲章を受賞された作家の塩野七生さんが文藝春秋の書かれた下記の文書を引用されていました。共感できました。
「インフラというものは需要があるから整備するものではない、インフラを整備することで需要を起こすのだ。それこそがインフラの役割なのだ」
(「 」:日本人は国土でできているより)
ワークプレイスは民間資本ですから、インフラという社会資本と共に都市や街を構成するものと考えています。インフラは、ワークプレイスの基盤となるものですので大切なものです。
まとめ
base 国土を意識する
毎日流れてくる膨大な情報の中で、私たちの生活環境・治安・インフラ・不動産等で、安心や平等という観点で違和感を感じることはないでしょうか。
それらの一つひとつの情報を意識して、みんなにとってより良い国土、後世に遺すべき遺産としての国土は何か?を意識することが重要だと思っています。
参考文献等
参考文献 大石久和・藤井聡:日本人は国土でできている 産経新聞出版 2024.08