こんにちは、パラーツの鈴木です。
本日は、ものづくり経営学の「プロセス分析」について説明いたします。
はじめに
私は、建築生産やワークプレイス構築等、建築現場での工事を最適化して、すべての工事関係者がWin-Winになる方法のひとつが、ものづくり経営学の「良い設計の良い流れ」の考え方の建築現場への応用だと考えています。
建築現場を製造業の工業と同等と見立てた場合、ものづくりの生産拠点である製造業の工場と、建築現場では異なることやより複雑なことは分かっていますが、安全管理のウェイトが大きい建築現場の管理に、この考え方の意識が芽生えれば、すべての工事関係者が良い方向になると思うのです。
今回の藤本先生の講義の「プロセス分析」は、設計情報が転写される過程である「良い流れ」に関連する内容になります。
参考講義:ものづくり現場のプロセス分析 ~流れを読む~
(講師:藤本隆宏先生)
●調査・診断・処方箋
・現場で起こっていることをすべて書き留めて、しっかりした流れ図を書く。
(例え)良い地図がないと、良い旅にはならない。)
・良い流れを作ることで、現場の体質改善をはかる。
・処方箋の順番:プロセス改善⇒コストダウン⇒品質。
●流れとは何か?
・抽象的にいうと、もの・エネルギー・情報の流れ。
●流れ図の記号の説明
・記号の意味について、関係者の認識が合致していないとコミュニケーションできない。
・狭い意味の工程:設計情報が生まれる場所。
考察
建築現場は、多業者により作業することが一般的で、工事区分がありますから、難しい部分は多々あると思います。
しかし、設計意図を示している設計図書から様々な工事に区分され工事の責任区分ができる訳ですから、工事関係者の役割分担毎の責任区分に基づいた「良い設計の良い流れ」が意識されて、責任区分毎の「良い流れ」に基づき、お互いに共感する部分が増えれば、少しづつ有機的な連帯が深まっていくと感じています。
まとめ
base 設計意図に基づく良い流れをどう定義するか?
設計者(複数の場合も同じ)の設計意図によりまとめられる設計図書は工事全体の設計意図を示したもので、その内容と仕様は、設計者の責任になります。
建築工事の場合、工事が区分されてしまいます。その時に、工事関係者全員にとってWin-Winとなる「良い流れ」が鍵となり、どの役割が「良い流れ」を作り管理すべきかが鍵になります。